
「人馬一体」の走りで世界中のファンを魅了し続けるマツダ・ロードスター(ND型)。特に2024年の大幅商品改良(通称ND3)を経て、その完成度は極限まで高まっています。
しかし、いざ購入しようとすると「グレードが多すぎてどれを選べばいいかわからない」「SとRS、価格差ほどの違いはあるの?」と悩んでしまう方は少なくありません。ロードスターのグレードは単なる「松竹梅」のランク付けではなく、それぞれ明確なキャラクター分けがなされているため、選び方を間違えると「思っていた乗り味と違う」と後悔してしまうことも。
この記事では、2026年6月確認時点のマツダ公式サイト掲載情報を基に、NDロードスターのグレードごとの特徴や装備の違いを比較します。価格や装備は今後変更される可能性があるため、購入時には販売店で最新情報をご確認ください。
この記事のポイント
- 迷った場合の第一候補は、装備と価格のバランスが良い「S Special Package」
- 軽さとシンプルさを重視するなら「S」
- 純正状態でスポーティな装備を求めるなら「RS」
- 本革内装や快適性を重視するなら「S Leather Package」または「V Selection」
- 電動格納式ハードトップと2.0Lエンジンを求めるなら「RF」
- 価格と装備は年次改良によって変わるため、基準日を確認することが重要
なぜ今、NDロードスターなのか?最新モデルの魅力

グレード選びに入る前に、現在のNDロードスター(大幅商品改良モデル)がなぜこれほど評価されているのか、その前提となる進化ポイントを押さえておきましょう。
2024年の商品改良モデル、通称「ND3」の主な変更点
「ND3」はマツダの正式な車名や型式ではなく、2024年1月発売の商品改良モデルを区別するため、オーナーや専門メディアなどで使われている通称です。
- 先進運転支援装備の拡充:マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)などが、一部グレードまたはメーカーセットオプションで設定されています。設定内容はグレードやトランスミッションによって異なります。
- 8.8インチセンターディスプレイ:全グレードで従来の画面から刷新され、視認性と画質が向上。フレームレスデザインで車内が現代的になりました。
- アシンメトリックLSD・DSC-TRACK:アシンメトリックLSDやDSC-TRACKは、主にSを除く一部の6MT車に採用されています。装備の有無はグレードによって異なるため、購入時には公式装備表を確認してください。
これらを踏まえ、具体的なグレード比較に入りましょう。
【徹底比較】NDロードスターのグレードごとの違い
NDロードスターのグレード選びで重要なのは、「自分がロードスターに何を求めているか」を明確にすることです。各グレードのキャラクターを一言で表すと以下のようになります。
- NDロードスターのグレード別価格比較
- 「S Special Package」迷ったらコレ!走りと装備のバランス
- 「S」最も軽く、最も純粋なベースグレード
- 「S Leather Package / V Selection」大人の上質空間
- 「RS」ビルシュタイン&RECARO装備の走り屋仕様
- 「NR-A」モータースポーツベースという硬派な選択
NDロードスターのグレード別価格比較
※価格は2026年6月確認時点でマツダ公式サイトに掲載されているメーカー希望小売価格です。公式ページの掲載基準日は2025年3月1日です。ボディカラー、メーカーセットオプション、登録諸費用などは含みません。
※車両重量はトランスミッション・オプション装着によって異なります。表示は参考値です。ソフトトップは約1,010〜1,060kg、RFは約1,100kg台が目安ですが、グレードおよびトランスミッションによって異なります。
※NR-AおよびRF VS・RF RSの価格は公式専用ページまたは販売店でご確認ください。
※ソフトトップは1.5Lエンジン、RFは2.0Lエンジン搭載
- 「S Special Package」迷ったらコレ!走りと装備のバランス
- 「S」最も軽く、最も純粋なベースグレード
- 「S Leather Package / V Selection」大人の上質空間
- 「RS」ビルシュタイン&RECARO装備の走り屋仕様
- 「NR-A」モータースポーツベースという硬派な選択
「S Special Package」迷ったらコレ!走りと装備のバランス

- おすすめ度:★★★★★
- アシンメトリックLSD(MT車)標準装備
- フルオートエアコン、アドバンストキーレスエントリー完備
S Special Packageは、Sには装備されないアシンメトリックLSDやリアスタビライザーなど、走行性能に関わる装備が追加された中間グレードです。快適装備も充実しており、価格と装備のバランスを重視する人が比較しやすいグレードです。
「RS」ほど足回りは硬くないため街乗りもしなやかで、後から自分好みにカスタマイズするベースとしても最適です。装備と価格のバランスが取りやすく、初めてNDロードスターを選ぶ人にとって比較の基準にしやすいグレードです。MRCCの標準装備・オプション設定は、グレードやトランスミッション、メーカーセットオプションによって異なります。必要な場合は、購入前に選択グレードの装備表を確認してください。
「S」最も軽く、最も純粋なベースグレード

- おすすめ度:★★★☆☆
- シリーズ最軽量クラス(約1,010kg)
- マニュアルエアコン、アシンメトリックLSDを装備しない、シンプルで軽量な仕様
装備を削ぎ落とし、軽さを追求したベーシックグレードです。リアスタビライザーやアシンメトリックLSDを装備しないため、上位グレードとは異なる素直で軽快な乗り味が特徴です。ただし、感じ方は走行条件やドライバーによって異なります。
ND3からは「S」にも8.8インチセンターディスプレイが標準装備され、実用性が向上しました。「使い切れるパワーと軽快感を楽しみたい」という人の感想として評価が高いグレードでもあります。
「S Leather Package / V Selection」大人の上質空間

- おすすめ度:★★★★☆
- シートヒーター付き本革シート
- BOSEサウンドシステム標準装備
「S Special Package」の走行性能はそのままに、内装を豪華にしたグレードです。
「S Leather Package」は精悍なブラックレザー内装。
「V Selection」は、明るい色調の幌とタン系の本革内装を組み合わせた、クラシカルで上品なオープンカーらしい雰囲気が特徴です。
オープンカーに必須のシートヒーターも完備しており、快適な装備を重視しながら優雅にオープンドライブを楽しみたい人に向いています。
「RS」ビルシュタイン&RECARO装備の走り屋仕様

- おすすめ度:★★★★☆
- ビルシュタイン製ダンパー&フロントサスタワーバー
- RECARO社製シート(標準装備)。ブレーキやホイールの一部装備はメーカーセットオプション
RSは、ビルシュタイン製ダンパー、フロントサスタワーバー、RECARO社製シートなどを採用したスポーティグレードです。ブレーキやホイールの一部装備はメーカーセットオプションとなる場合があります。純正状態でスポーティな足回りとシートを求める人に適したグレードです。
「硬い」と言われますが、ガチガチの不快な硬さではなく、角の取れたスポーティな乗り味です。「買ったそのままでワインディングを楽しみたい」という方に向いています。
「NR-A」モータースポーツベースという硬派な選択

- おすすめ度:★★☆☆☆(モータースポーツ志向向け)
- 大容量ラジエーターなど冷却性能強化
- 車高調整機構付きビルシュタイン製ダンパー
NR-Aは、ナンバー付きワンメイクレースへの参加も想定したモータースポーツベースグレードです。車高調整機構付きビルシュタイン製ダンパーや、大容量ラジエーターなど、連続走行を考慮した装備が採用されています。一般のユーザーも購入可能な車両ですが、NR-Aの価格・注文条件は、モータースポーツ向け専用ページまたは販売店で最新情報をご確認ください。
サーキット走行やナンバー付きワンメイクレースへの参加を想定する人に向いています。
ソフトトップ(1.5L)か、RF(2.0L)か?

グレード選びと並行して悩むのが、幌(ソフトトップ)か電動格納式ルーフ(RF)かという問題です。RFは「リトラクタブル・ファストバック」の略で、ルーフ中央部分とリアウインドーを電動格納する構造です。開閉後もリア側のルーフ部分が残るため、ソフトトップとは異なる開放感とスタイルを持ちます。
| 比較項目 | ソフトトップ (1.5L) | RF (2.0L) |
|---|---|---|
| エンジンの性格 | 軽快に回してパワーを絞り出す楽しさ | 余裕のあるトルクでゆったり走る |
| 屋根の開閉 | 運転席に座ったまま手動で開閉可能 | スイッチ操作による電動開閉。作動時間や作動可能速度は取扱説明書・公式情報を確認 |
| スタイル | クラシカルなオープンカースタイル | ファストバック風の流麗なスタイル |
| 静粛性・防犯性 | 屋外保管では、幌の劣化や防犯面への配慮が必要 | ソフトトップよりもクローズ時の静粛性や耐候性、防犯面で安心感を得やすい |
| グレード構成 | S/S Special Package/S Leather Package/S Leather Package V Selection/RSに、モータースポーツベース車のNR-Aを加えた構成 | S/VS/RS(2026年6月時点の参考。最新構成は公式サイトをご確認ください) |
👉結論
「風を感じてすぐに屋根を開けたい」「手動で素早く開閉したい」ならソフトトップ。
「高速道路を使った長距離ツーリングが多い」「クローズ時の快適性や流麗なシルエットも重視したい」ならRFが候補になります。
オーナーレビューに見るNDロードスターの実感
グレード診断の前に、実際のオーナーの声も見ておきましょう。carview!(カービュー)のロードスターユーザーレビューには3,300件を超える評価が蓄積されており、総合評価は5点満点中4点台後半という際立った高さです。運転の楽しさと軽快さ、色褪せないデザインへの満足が圧倒的で、長く付き合える一台という趣旨の声が繰り返し見られます(参考:carview! ロードスター ユーザーレビュー)。
一方で、積載性の項目評価は低く、乗り心地はやや硬めという指摘もあります。荷物を積む用途が多い方は、この割り切りを理解した上でソフトトップかRFかを選ぶと後悔がありません。
【タイプ別診断】あなたにおすすめのグレードはこれだ!
ここまでの比較を踏まえ、あなたに最適なグレードを診断します。
- 1. 初めてのロードスターで、失敗したくないあなた
- 2. オシャレに、優雅にドライブを楽しみたいあなた
- 3. ワインディングをキビキビ走りたい、純正で完成された車が欲しいあなた
- 4. とにかく安く乗り出したい、または自分で全部イジりたいあなた
1. 初めてのロードスターで、失敗したくないあなた

👉 S Special Package(6MT/6EC-AT)
基本装備と走行性能のバランスが良く、初めてロードスターを選ぶ人にも比較しやすいグレードです。
2. オシャレに、優雅にドライブを楽しみたいあなた

👉 S Leather Package "V Selection" または RF VS
内装やオーディオを重視しながら、ゆったりとオープンドライブを楽しみたい人に向いています。
3. ワインディングをキビキビ走りたい、純正で完成された車が欲しいあなた

👉 RS または RF RS
身体を支えるシートと引き締められた足回りにより、ワインディング走行を重視する人に適しています。
4. とにかく安く乗り出したい、または自分で全部イジりたいあなた

👉 S
余計なものがついていない分、自分好みのパーツにお金をかけられます。8.8インチモニターが標準化されたことで、ナビなどの利便性も問題ありません。
まとめ

NDロードスターは、単純に価格の高いグレードほど優れているのではなく、求める乗り味や装備によって適したグレードが変わります。
- S:軽さとシンプルさを重視する人
- S Special Package:価格と装備のバランスを重視する人
- S Leather Package:本革内装と快適装備を重視する人
- S Leather Package V Selection:明るい幌とタン系内装のコーディネートを重視する人
- RS:純正状態でスポーティな足回りとシートを求める人
- NR-A:サーキット走行やモータースポーツ参加を想定する人
- RF:2.0Lエンジン、電動格納式ルーフ、クローズ時の快適性を重視する人
迷った場合は、S Special Packageを基準に、軽さを優先するならS、走行装備を優先するならRS、内装の上質感を優先するならS Leather Package系と比較すると選びやすくなります。
ただし、価格、標準装備、メーカーセットオプションは商品改良によって変更されます。購入時にはマツダ公式サイトの最新価格表と装備表を確認し、販売店で見積もりを取ってください。
どのグレードを選んだとしても、NDロードスターが持つ「人馬一体」の楽しさは共通しています。2024年の商品改良モデルでは、電動パワーステアリングの制御や走行安定性に関わる技術が見直され、従来モデルから操縦性が改善されています。ただし、アシンメトリックLSDなどの装備内容はグレードによって異なります。
購入前には、S Special Packageを比較の基準にしながら、軽さを重視する場合はS、スポーティな装備を求める場合はRS、本革内装を重視する場合はS Leather PackageまたはV Selection、快適性と2.0Lエンジンを求める場合はRFを比較すると選びやすくなります。可能であれば、ソフトトップとRFの両方を試乗してください。
※掲載価格は2026年6月確認時点のマツダ公式サイト掲載情報を基にしています。公式ページの掲載基準日は2025年3月1日です。価格、グレード構成、標準装備、メーカーセットオプションは変更される場合があります。購入時にはマツダ公式サイトおよび販売店で最新情報をご確認ください。
公式情報・出典リンク