
「人馬一体」の走りで世界中のファンを魅了し続けるマツダ・ロードスター(ND型)。特に2024年の大幅商品改良(通称ND3)を経て、その完成度は極限まで高まっています。
しかし、いざ購入しようとすると**「グレードが多すぎてどれを選べばいいかわからない」「SとRS、価格差ほどの違いはあるの?」**と悩んでしまう方は少なくありません。ロードスターのグレードは単なる「松竹梅」のランク付けではなく、それぞれ明確なキャラクター分けがなされているため、選び方を間違えると「思っていた乗り味と違う」と後悔してしまうことも。
この記事では、公式サイトの最新情報を基にNDロードスターのグレードごとの特徴や装備の違いを徹底比較し、あなたのライフスタイルに最適な一台を見つけるための判断基準を解説します。
この記事のポイント
- 「S Special Package」が最もバランスが良く多くの人におすすめ
- 走りにこだわるなら「RS」、ベーシックを楽しむなら「S」
- 2024年の大幅改良(ND3)で全車8.8インチモニター標準装備へ
- 快適性とスタイル重視なら電動ハードトップの「RF」も検討候補
なぜ今、NDロードスターなのか?最新モデルの魅力

グレード選びに入る前に、現在のNDロードスター(大幅商品改良モデル)がなぜこれほど評価されているのか、その前提となる進化ポイントを押さえておきましょう。
最新モデル(ND3)の主な変更点
- 先進安全装備の進化: マツダレーダークルーズコントロール(MRCC)などが設定され(一部グレード除く)、長距離移動が格段に楽になりました。
- 8.8インチセンターディスプレイ: 全グレードで従来の画面から刷新され、視認性と画質が劇的に向上。フレームレスデザインで車内が現代的になりました。
- アシンメトリックLSD(MT車): コーナリング時の挙動を安定させる新しいLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を採用。「S」を除くMT車に搭載され、「意のままに操る」感覚が進化しています。
- DSC-TRACK: サーキット走行向けに、スピン挙動のみを制御する新しいモードが追加されました(MT車)。
これらを踏まえ、具体的なグレード比較に入りましょう。
【徹底比較】NDロードスターのグレードごとの違い
NDロードスターのグレード選びで重要なのは、**「自分がロードスターに何を求めているか」**を明確にすることです。各グレードのキャラクターを一言で表すと以下のようになります。
※ソフトトップは1.5Lエンジン、RFは2.0Lエンジン搭載
- 「S Special Package」迷ったらコレ!走りと装備のバランス
- 「S」最も軽く、最も純粋なベースグレード
- 「S Leather Package / V Selection」大人の上質空間
- 「RS」ビルシュタイン&レカロ装備の走り屋仕様
- 「NR-A」モータースポーツベースという硬派な選択
「S Special Package」迷ったらコレ!走りと装備のバランス

- おすすめ度:★★★★★
- アシンメトリックLSD(MT車)標準装備
- フルオートエアコン、アドバンストキーレスエントリー完備
NDロードスターの「ど真ん中」と言えるグレードです。走りの楽しさを支えるLSDやリアスタビライザー、トンネルブレースバーといった機能部品をフル装備しています。
「RS」ほど足回りは硬くないため街乗りもしなやかで、後から自分好みにカスタマイズするベースとしても最適です。リセールバリューも安定しており、最も失敗のない選択と言えます。MRCC(AT車は標準、MT車はオプション)も選択可能です。
「S」最も軽く、最も純粋なベースグレード

- おすすめ度:★★★☆☆
- シリーズ最軽量の1,010kg
- マニュアルエアコン、LSDレスの軽快な挙動
装備を削ぎ落とし、軽さを追求したベーシックグレードです。ND3への改良で重量は1,010kgとなりましたが、それでも他グレードより軽量です。リアスタビライザーやLSDが無い分、挙動はヒラヒラと軽やかで、低速域でもサスペンションを動かして走る楽しさがあります。
ND3からは「S」にも8.8インチセンターディスプレイが標準装備され、ナビゲーションの使用が可能になるなど実用性が向上しました。「使い切れるパワーと軽快感」を楽しみたい通な方におすすめです。
「S Leather Package / V Selection」大人の上質空間

- おすすめ度:★★★★☆
- シートヒーター付き本革シート
- BOSEサウンドシステム標準装備
「S Special Package」の走行性能はそのままに、内装を豪華にしたグレードです。
**「S Leather Package」**は精悍なブラックレザー内装。
**「V Selection」**は、ベージュの幌(インシュレーター付で静粛性向上)とスポーツタン(ナッパレザー)の内装が組み合わされ、ドアミラーもボディ同色になるなど、英国車のような上品な雰囲気が特徴です。
オープンカーに必須のシートヒーターも完備しており、**「優雅にオープンドライブを楽しみたい」「デートカーとしても使いたい」**という方にベストバイです。
「RS」ビルシュタイン&レカロ装備の走り屋仕様

- おすすめ度:★★★★☆
- ビルシュタイン製ダンパー&フロントサスタワーバー
- レカロ社製シート&大径ブレーキ
メーカーが考える「走りの完成形」です。足回りは専用チューニングで引き締められており、ロール(車体の傾き)が抑えられています。純正でレカロシートが付いているのも大きな魅力で、これらを後から社外品で揃えるとかえって高くつきます。
「硬い」と言われますが、ガチガチの不快な硬さではなく、角の取れたスポーティな乗り味です。**「買ったそのままで峠を楽しみたい」「最上級グレードの満足感が欲しい」**という方におすすめです。
「NR-A」モータースポーツベースという硬派な選択

- おすすめ度:★★☆☆☆(玄人向け)
- ラジエーターやブレーキなどの冷却性能強化
- ビルシュタイン製車高調整機能付きダンパー
ナンバー付きレース(パーティレース)に出場するためのベース車両です。快適装備はシンプルですが、エンジンや駆動系の冷却性能が強化されています。
「サーキットをガンガン走りたい」という明確な目的がある人向けです。
ソフトトップ(1.5L)か、RF(2.0L)か?

グレード選びと並行して悩むのが、幌(ソフトトップ)か電動ハードトップ(RF)かという問題です。
| 比較項目 | ソフトトップ (1.5L) | RF (2.0L) |
|---|---|---|
| エンジンの性格 | 軽快に回してパワーを絞り出す楽しさ | 余裕のあるトルクでゆったり走る |
| 屋根の開閉 | 手動(慣れれば3秒) | 電動(約13秒、停車または徐行時) |
| スタイル | クラシカルなオープンカースタイル | 美しいファストバック(クーペ)スタイル |
| 静粛性・防犯性 | 閉めても外の音は入る。布なのでカッター等は怖い | クローズ時は普通のクーペ並み。安心感あり |
| グレード構成 | 多才な5種:S / S SP / S LP / RS / NR-A | 厳選された3種:S(ベース)/ VS(上質)/ RS(スポーティ) |
👉結論
「風を感じてヒラヒラ走りたい」「手動ですぐに屋根を開けたい」ならソフトトップ。
「高速道路を使った長距離ツーリングが多い」「閉めている時の快適性や美しいシルエットも重視したい」ならRFがおすすめです。
【タイプ別診断】あなたにおすすめのグレードはこれだ!
ここまでの比較を踏まえ、あなたに最適なグレードを診断します。
- 1. 初めてのロードスターで、失敗したくないあなた
- 2. オシャレに、優雅にドライブを楽しみたいあなた
- 3. ワインディングをキビキビ走りたい、純正で完成された車が欲しいあなた
- 4. とにかく安く乗り出したい、または自分で全部イジりたいあなた
1. 初めてのロードスターで、失敗したくないあなた

👉 S Special Package(6MT/6AT)
基本装備と走行性能が最もバランス良くまとまっています。リセールも良く、売る時も有利です。
2. オシャレに、優雅にドライブを楽しみたいあなた

👉 S Leather Package "V Selection" または RF VS
タンカラー内装の上質な空間で、BOSEサウンドの音楽を聴きながら流す海岸線は最高です。ベージュ幌の美しさは所有欲を満たしてくれます。
3. ワインディングをキビキビ走りたい、純正で完成された車が欲しいあなた

👉 RS または RF RS
ビルシュタインの足回りとレカロシートが、あなたのドライビングを熱くサポートしてくれます。
4. とにかく安く乗り出したい、または自分で全部イジりたいあなた

👉 S
余計なものがついていない分、自分好みのパーツにお金をかけられます。8.8インチモニターが標準化されたことで、ナビなどの利便性も問題ありません。
まとめ

NDロードスターのグレード選びは、どれが「上」か「下」かではなく、**「どの楽しみ方に特化しているか」**で選ぶのが正解です。
- バランスのS Special Package
- 上質のS Leather Package / V Selection
- 走りのRS
- 軽さのS
どのグレードを選んだとしても、NDロードスターが持つ「人馬一体」の楽しさは共通しています。特に2024年以降のモデル(ND3)は、LSDや電動パワステの改良により、どのグレードでも過去最高レベルのハンドリングを実現しています。
まずはディーラーで「S Special Package」か「RS」を試乗し、基準となる乗り味を体感してみてください。きっと、あなただけの最高の相棒が見つかるはずです。