
本記事は、2024年2月に発表された最高出力665PS仕様の新型ヴァンテージを基準に構成しています。アストンマーティンの現行公式モデルページでは、最高出力680PSの仕様が案内されています。価格・仕様・装備は導入時期やオプションによって変更されるため、最新情報は正規販売店でご確認ください。
英国の美学と圧倒的なパフォーマンスが融合したアストンマーティン ヴァンテージ。2024年2月に新型が発表され、大幅な進化を遂げたこのモデルはスポーツカー愛好家の注目を集めています。アストンマーティンは本モデルに「Engineered for real drivers」というメッセージを掲げています。2024年の日本発表時における車両本体価格は2,690万円(税込)でした。オプションや登録諸費用を加えると総支払額はさらに上昇するため、購入時には正規販売店で最新の見積もりを確認する必要があります。
「その価格に見合う価値は本当にあるのか?」「日常での使い勝手はどうなのか?」
本記事では、2024年発表の新型ヴァンテージのスペック詳細から価格設定の背景、ライバル車との比較までを分析します。2シーターFRスポーツカーとして、デザイン、性能、実用性、維持費の各面を検討し、購入前に確認すべき情報を整理します。
この記事のポイント
- 2024年発表モデルの665PS仕様と、現行公式サイト掲載の680PS仕様の違いについての案内
- 2024年日本発表時価格2,690万円と、オプション・維持費を含めた購入前の確認事項
- ポルシェ911ターボやメルセデスAMG GTとの比較(2024年前後の公表値基準)
- 全幅1,980mm・2シーターという制約を含めた実用性と駐車環境の注意点
2024年発表モデルの進化と性能
2024年2月に発表された新型ヴァンテージは、エンジン性能、シャシー、インテリア、インフォテインメントが旧型から大幅に更新されています。特にエンジニアリングの焦点は、パワーの向上と、それを操るハンドリングの改善に置かれています。
2024年発表モデルは665PSへ大幅進化
- 先代比+155PSの進化(2024年発表時仕様):最高出力は先代比約30%増の665PS、最大トルクは約15%増の800Nm(+115Nm)に向上。
- 0-100km/h加速3.5秒:2024年発表時のメーカー公表値。最高速度は325km/hとされています。
- AMG系エンジンを独自仕様に:メルセデスAMG系の4.0リッターV8ツインターボをベースとし、アストンマーティン独自の仕様と制御に仕上げています。2024年発表モデルでは、大型ターボチャージャー、カムプロフィール、圧縮比、冷却系などが見直されました。
2024年発表モデルは、ターボチャージャーの大型化、カムプロファイルの変更、圧縮比の最適化、冷却システムの刷新により、旧型とは異なる出力特性を実現しています。最高速度はメーカー公表値で325km/hですが、公道では法定速度を遵守することが前提です。なお、アストンマーティンの現行公式モデルページでは最高出力680PSの仕様が案内されており、本記事が対象とする2024年発表時の665PS仕様とは異なります。
重量配分とシャシー構成
- フロントミッドシップ+トランスアクスル:フロントミッドシップレイアウトとリアミッドマウントのZF製8速ATによるトランスアクスル方式。カーボンファイバー製プロペラシャフトを採用。
- ボディ剛性の強化:アンダーボディの補強により、ねじり剛性が向上し、サスペンションの動作精度を支援。
- 電子制御の連携:ビルシュタイン製DTXアダプティブダンパーと電子制御式リアディファレンシャル(E-diff)の連携により、走行状況に応じたセッティングを実現。
メーカー公表値では前後重量配分50:50とされており、フロントミッドシップとリアトランスアクスル構成が、旋回時のバランスに寄与します。ただし、ハンドリング特性はシャシー剛性、サスペンション設定、タイヤ、電子制御などを含む総合的な設計によって決まるものです。ヴァンテージ専用開発のミシュラン・パイロットスポーツS 5が路面への接地性に貢献します。トラクションコントロールは介入度を段階的に調整でき、ドライバーの技量や走行環境に応じた設定が可能です。限界領域の挙動を試す場合は、サーキットなどの管理された環境で行う必要があります。
刷新されたインテリアとインフォテインメント
- 新世代インフォテインメントシステム:旧型のメルセデス由来システムから、10.25インチタッチスクリーン対応の自社開発システムへ刷新。Apple CarPlayなどのスマートフォン連携に対応。
- 物理スイッチの残存:エアコンや走行モードなど、頻繁に使う機能にはあえて物理ボタンを残し、直感的な操作性を確保。
- 上質な内装素材とオーディオ:上質なレザーを用いた内装と、Bowers & Wilkinsオーディオの設定が用意されています。
旧型のメルセデス由来システムから、タッチ操作に対応した新世代システムへ刷新され、ナビゲーションやスマートフォン連携の日常的な操作性は大きく改善されました。一方、使いやすさの評価には個人差があるため、購入前に実車で画面操作やスマートフォン連携を確認することをおすすめします。
基本スペックと車体寸法(2024年日本仕様参考値)
以下は2024年日本仕様のメーカーまたは国内カタログ値を基準とした参考値です。測定条件によって表記が異なる場合があります。
| 項目 | 数値 | 備考 |
| 全長 | 4,495mm | 日本仕様参考値 |
| 全幅 | 1,980mm | ミラー除く参考値。機械式駐車場は事前確認が必要 |
| 全高 | 1,275mm | 日本仕様参考値 |
| ホイールベース | 2,705mm | 日本仕様参考値 |
| 乗車定員 | 2名 | 2シーター専用 |
| 駆動方式 | 後輪駆動(FR) | 四輪駆動は非設定 |
| トランスミッション | 8速AT | ZF製、リアミッドマウント |
| 最高出力 | 665PS | 2024年発表時仕様 |
| 最大トルク | 800Nm | 2024年発表時仕様 |
| 0-100km/h | 3.5秒 | メーカー公表値 |
| 最高速度 | 325km/h | メーカー公表値 |
駐車環境についての注意:全幅は1,980mmあるため、一般的な機械式駐車場では利用できない場合があります。自宅や外出先の駐車場について、全幅だけでなくタイヤ外幅、ドアの開閉スペース、最低地上高、パレット寸法、重量制限も確認してください。
アストンマーティン ヴァンテージの価格と購入費用

アストンマーティンを購入する際、車両本体価格だけでなく、オプションや税金・登録諸費用、そして年間の維持費を含めたトータルコストを事前に確認しておくことが重要です。
2024年発表時価格とオプション
- 2024年日本発表時の車両本体価格:2,690万円(税込)でした。現在の価格は変更されている可能性があるため、正規販売店でご確認ください。
- オプションによる価格上昇:ボディカラー、ホイール、カーボンパーツ、オーディオ、インテリア素材、Q by Aston Martinによる特注仕様などを選択すると、総額は車両本体価格から大きく上昇する可能性があります。オプション価格は仕様や注文時期によって異なるため、正確な総額は正規販売店の見積もりで確認してください。
- ビスポーク部門「Q by Aston Martin」:さらに数百万円単位でのカスタマイズが可能。
| 費目 | 金額目安 | 備考 |
| 車両本体価格 | 2,690万円 | 2024年日本発表時の税込価格。現在の価格は要確認 |
| オプション | 仕様により変動 | ボディカラー、ホイール、カーボンパーツ、内装、オーディオ、ビスポーク仕様など |
| 税金・登録諸費用 | 購入条件により変動 | 環境性能割、自動車重量税、自動車税種別割、自賠責保険料、登録関連費用など |
| 総支払額 | 個別見積もりで確認 | 注文時期、オプション、保険、販売店諸費用などにより異なる |
購入前に確認したい維持費と保証
購入後のコストについても事前に確認することをおすすめします。具体的な費用は地域、契約内容、走行距離、仕様によって異なるため、各項目について正規販売店にお問い合わせください。
- 燃料費:ハイオク仕様の高性能V8であり、燃料費は一般的な乗用車より高くなりやすい。
- タイヤ交換費用:21インチのミシュラン・パイロットスポーツS 5は専用開発品のため、交換費用を事前に確認することをおすすめします。
- 消耗品費用:ブレーキパッド、タイヤ、油脂類などの交換サイクルと費用は正規ディーラーで確認してください。カーボンセラミックブレーキ装着車はローター・パッドの交換費用が高額になる傾向があります。
- 任意保険料:車両価格が高額なため、車両保険を含む任意保険料は相応の金額になります。
- 保管場所:全幅1,980mmのため、機械式駐車場は利用できないケースがあります。低い最低地上高と長いフロントノーズによる段差への注意も必要です。
- 正規ディーラーへのアクセス:アストンマーティンの正規ディーラー数は国内で限られているため、最寄りのディーラーまでの距離を確認してください。
- 保証・メンテナンスプラン:メーカー保証の内容、延長保証の可否、メンテナンスプランの有無と費用を購入前に確認してください。
リセールは保証されないため長期保有を前提に考える
- 生産台数の限定性:ポルシェ911などに比べ生産台数は少ないが、希少性だけで高いリセールバリューが保証されるわけではない。
- デザインの評価:アストンマーティンのデザインは比較的陳腐化しにくいとされているが、中古車価格は市場環境に左右される。
- ブランド動向:F1参戦などによるブランド露出があるが、それが直接リセール価格に反映されるとは限らない。
アストンマーティン車は生産台数が比較的少ない一方、希少性だけで高いリセールバリューが保証されるわけではありません。中古車価格は年式、走行距離、整備履歴、内外装色、オプション、事故歴、市場環境などに左右されます。短期的な売却益を期待するのではなく、保有中の満足度や維持費を含めて判断することが重要です。
ライバル比較:2024年前後の公表値による検討

購入検討の際に比較候補として挙がることが多いのは、ポルシェ911ターボやメルセデスAMG GTです。フェラーリ ローマも価格帯とカテゴリーが近いモデルとして検討されることがありますが、価格帯やブランドポジションが異なるため、直接競合というよりも「購入時に比較される可能性があるモデル」として参考にしてください。
ポルシェ911ターボ、AMG GTとの特性比較
- 対 ポルシェ911ターボ:911ターボは四輪駆動と2+2のパッケージを備え、全天候でのトラクションや日常利用を重視する購入者に向きます。一方、ヴァンテージは2シーター、フロントエンジン、後輪駆動という構成で、デザインやFRらしい運転感覚を重視する購入者に適しています。
- 対 メルセデスAMG GT 63:両車ともメルセデスAMG系の4.0リッターV8ツインターボを基礎としますが、吸排気、冷却、制御、出力特性、トランスミッション配置、駆動方式、シャシー設定は異なります。AMG GT 63は四輪駆動と2+2レイアウトを採用し、ヴァンテージは2シーターの後輪駆動です。
- 対 フェラーリ ローマ:ローマは価格帯やブランドポジションが異なるため、詳細比較を行う場合は各メーカー最新情報をご確認ください。
以下の比較表は、2024年前後の各モデル公表値を基準としています。
ヴァンテージに向いている人・慎重に検討すべき人
向いている人:
- 2シーターのFRスポーツカーを求める人
- デザインやブランドの希少性を重視する人
- V8エンジンの音や反応を重視する人
- 購入費だけでなく維持費も許容できる人
- 全幅1,980mmの車体を保管できる環境がある人
慎重に検討すべき人:
- 後席や大きな荷室を必要とする人
- 機械式駐車場を日常的に利用する人
- リセールバリューを最優先する人
- 維持費を一定額以内に抑えたい人
- 雪道や雨天時の安定性を最優先し、四輪駆動を必要とする人
まとめ
2024年発表のヴァンテージは、665PS・800NmのV8ツインターボ、後輪駆動、メーカー公表値で前後50:50の重量配分を特徴とする2シータースポーツカーです。旧型からエンジン性能、シャシー、インテリア、インフォテインメントが大幅に更新されました。
- パフォーマンスの進化:2024年発表時の665PS・800Nmと50:50の重量配分(メーカー公表値)が、このモデルの性能面での特徴。
- 価格をどう評価するか:2024年発表時の車両本体価格2,690万円に対する評価は、絶対的な速さだけでなく、デザイン、希少性、仕立て、ブランド体験にどれだけ価値を感じるかによって異なります。
- 比較の視点:ポルシェ911ターボは四輪駆動と2+2パッケージを備え、日常性や全天候トラクションを重視する人に向きます。ヴァンテージは2シーター・後輪駆動・FRのデザインと走り感覚を重視する人に適しています。
- 推奨アクション:価格・仕様・在庫は時期によって変わるため、最新情報は正規販売店で確認してください。可能であれば試乗で乗り心地、視界、車幅感覚、操作系、排気音を確かめることをおすすめします。
一方、全幅1,980mmの車体、2024年発表時価格2,690万円、高額になりやすいオプションや消耗品、2人乗りという制約もあります。希少性や将来の売却価格だけで判断せず、保管環境、年間維持費、販売店までの距離を含めて検討することが重要です。
参考情報
- アストンマーティン 2024年2月12日 新型ヴァンテージ発表資料(Aston Martin Global Press Release)
- アストンマーティン公式ページ:https://www.astonmartin.com/ja
- ポルシェ公式サイト(911関連モデル情報):www.porsche.com/japan/
- メルセデス・ベンツ日本公式サイト(AMG GT関連):www.mercedes-benz.co.jp/