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ランボルギーニ ウラカン STOとは?公道走行できるサーキット志向モデルの魅力と実力

2025年1月16日

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ランボルギーニウラカンSTOイラスト

ランボルギーニ・ウラカン STOは、同社のモータースポーツ部門「スクアドラ・コルセ」がレース活動で培った技術を、公道走行可能なウラカンへ反映したサーキット志向のモデルです。

STOは「Super Trofeo Omologata」の略で、ウラカン・スーパートロフェオ EVOやウラカン GT3 EVOから着想を得て開発されました。GT3レーシングカーはデイトナ24時間レースにおいて、2018年から2020年までGTDクラス3年連続優勝を達成しています。ただし、STO自体がデイトナ24時間レースへ参戦して優勝したわけではありません。

最高出力640CVを発生する5.2リッターV10自然吸気エンジン、後輪駆動、専用エアロダイナミクス、CCM-Rカーボンセラミックブレーキなどを採用し、通常のウラカンとは異なるドライビング体験を目指しています。

本記事では、ランボルギーニ公式データを基に、ウラカン STOの成り立ち、スペック、空力設計、走行モード、他モデルとの違いを解説します。

LAMBORGHINI HURACÁN STO
SUPER TROFEO OMOLOGATA ─ SPECIFICATION
640CV
最高出力
565Nm
最大トルク
3.0
0-100km/h
1,339kg
乾燥重量
エンジン 5.2L V10 自然吸気NA
駆動方式 RWD(後輪駆動)
トランスミッション 7速デュアルクラッチ式
0-200km/h 加速 9.0 秒
最高速度 310 km/h
パワーウェイトレシオ 2.09 kg/CV
制動距離(100-0km/h) 30.0 m
エクステリアパネルのカーボンファイバー採用率 75%以上

この記事のポイント

公道を走るレーシングカー「STO」のコンセプトとデザイン

ランボルギーニウラカン
写真出典:Lamborghini

ウラカン STOは、ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラ・コルセが培った技術の結晶です。名前にある「STO」はスーパー・トロフェオ・オモロガータ(Super Trofeo Omologata)の略であり、STOは「Super Trofeo Omologata」の略称です。ウラカン・スーパートロフェオ EVOと、GTレース用のウラカン GT3 EVOから着想を得て開発された、公道走行可能な高性能モデルです。レース車両をそのままナンバー付きにした車ではなく、市販車としての法規、安全性、耐久性を満たすよう専用開発されています。ここでは、その設計思想と外観の特徴について解説します。

「コファンゴ」に見る空力性能への執念

  • 一体成型パーツの採用:ボンネット、フロントフェンダー、フロントバンパーを一体化した「コファンゴ(Cofango)」を採用。カーボンファイバー製。
  • 軽量化とアクセス性:ミウラとセスト・エレメントから着想を得た構造で、部品点数の削減・軽量化を図りながら、車体前部のコンポーネントへアクセスしやすい構造。
  • エアフローの最適化:フロントダクトからの空気の流れが冷却性能と空力性能を高める。

ウラカン STOを象徴する装備が、ボンネット、フロントフェンダー、フロントバンパーを一体化した「コファンゴ」です。名称はイタリア語のCofano(ボンネット)とParafango(フェンダー)を組み合わせた造語で、ミウラやセスト・エレメントから着想を得ています。カーボンファイバー製の大きな一体部品とすることで、部品点数の削減と軽量化を図りながら、車体前部の空力性能や冷却性能を高めています。前方へ大きく開く構造のため、車体前部のコンポーネントへアクセスしやすいことも特徴です。

レーシングカー直系のリアウィングとエアスクープ

  • 手動調整式ウィング:3段階に調整可能なリアウィングにより、サーキット特性に合わせたダウンフォース設定が可能。
  • シャークフィン:コーナリング時のヨー角に対する安定性を高め、ウィングへの気流を整える垂直フィン。
  • ルーフエアスクープ:エンジンへの吸気効率を高めると同時に、V10エンジンの咆哮をキャビンへと響かせる。

ランボルギーニの公表値によると、ウラカン・ペルフォルマンテと比較してSTOの空力効率は37%向上、ダウンフォースは53%増加しています。大型リアウイングは手動式で3段階の角度調整が可能で、サーキットの特性やドライバーの好みに応じて前後の空力バランスを調整できます。ルーフ上のエアスクープはエンジンルームへ空気を導き、シャークフィンは旋回時の横風・気流変化を抑え、リアウイングへ流れる空気を整えます。これらはスーパートロフェオの技術を市販車向けに反映した装備です。

スペックから読み解く走行性能とV10エンジンの魅力

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写真出典:Lamborghini

デザイン以上にウラカン STOを特別な存在にしているのが、その心臓部と足回りです。現代のスーパーカーがターボ化やハイブリッド化へ進む中、あえて自然吸気(NA)の大排気量エンジンと後輪駆動(RWD)を選択した点に、ランボルギーニの哲学が宿っています。

640CVを発生する5.2リッターV10自然吸気エンジン

  • レスポンスの鋭さ:ターボラグのないリニアな加速と、最高出力640CVを8,000rpmで発生する高回転型ユニット。
  • パワーウェイトレシオ:2.09 kg/CVという驚異的な数値を達成し、0-100km/h加速は3.0秒。
  • 後輪駆動の採用:4WDではなくRWDを採用することで、よりダイレクトで挑戦的なハンドリングを実現。

最高出力640CV(470kW)を8,000rpmで発生し、最大トルク565Nmを6,500rpmで発生する5.2リッターV10エンジンは、スロットル操作に対してリニアに反応するよう専用のエンジン制御が施されています。0–100km/h加速は3.0秒、0–200km/h加速は9.0秒、最高速度は310km/h(いずれもランボルギーニ公表値)。パワーウェイトレシオは2.09kg/CVです。後輪駆動との組み合わせにより、V10自然吸気エンジンの特性を直接感じられる設定となっています。

モータースポーツ由来のCCM-Rカーボンセラミックブレーキ

  • 圧倒的な制動力:従来のカーボンセラミックブレーキと比較し、ストレス耐性が60%向上。
  • 熱管理性能:最大制動力が25%アップし、サーキットでの連続したブレーキングにおける耐熱性と安定性を高めています。
  • 専用の冷却設計:ブレーキ冷却専用のエアダクトとデフレクターを装備。

ウラカン STOには、ブレンボと共同開発したCCM-Rカーボンセラミックブレーキが採用されています。ランボルギーニによると、従来型のカーボンセラミックブレーキと比較して熱伝導率は約4倍、耐応力性能は60%、最大制動力は25%向上しています。専用の冷却ダクトも備え、サーキットで繰り返し強いブレーキングを行う状況での温度管理を重視しています。メーカー公表の100–0km/h制動距離は30.0mです。純正アクセサリーとして、アクラポヴィッチと共同開発したチタン製エキゾーストも用意されました。

ドライバーをその気にさせるインテリアと走行モード

ウラカンInterior
写真出典:Lamborghini

ドアを開けると、快適装備を最小限に絞り、機能性を重視したコクピットが広がります。スパルタンな仕上がりながらも、走行に必要な情報と操作系が整理されています。

カーボンに包まれたスパルタンな室内空間

  • カーボン素材の活用:ドアパネルやシートシェル、内装トリムにはカーボンファイバーやカーボン・スキンが用いられ、仕様によってカーボン製またはアルミ製フロアマットなどが設定されます。
  • ロールバーとベルト:仕様やオプション構成によって、ロールバーや4点式シートベルト、チタン製ロールバーなどを選択できます。
  • 直感的な操作系:ステアリング上のスイッチで走行モードを即座に切り替え可能。

軽量化への執念は室内にも表れています。ドアノブは赤いプルストラップに置き換えられ、シートは骨格がむき出しのカーボンバケットシートを採用。これらは不便さではなく「本気度」の証として、オーナーの満足度を高める要素となっています。また、車両には専用HMIが用意され、装備仕様によってタイヤやブレーキの状態、ラップタイムなど、サーキット走行に役立つ情報を確認できます。ランボルギーニ・テレメトリーの有無や機能は、年式・地域・オプション構成によって異なる場合があります。

3つの専用ANIMAモード:STO、TROFEO、PIOGGIA

  • STOモード:一般道やワインディングロードを含む通常走行向けの基本モード。車両制御、サスペンション、トラクション制御をバランス重視で設定する。
  • TROFEOモード:乾燥したサーキットでの走行を想定したモード。スロットル応答、変速、車両制御などをパフォーマンス重視に変更する。
  • PIOGGIAモード:濡れた路面での走行を想定したモード。トラクション確保と車両安定性を重視した制御へ切り替える。

ウラカン STOのANIMAシステム(走行モード切り替え)は、通常のウラカンが採用する「STRADA(街乗り)」「SPORT」「CORSA」とは異なり、STO専用の3モードを採用しています。「TROFEO」モードでは、車両制御システム「LDVI」がグリップ限界を予測し、パフォーマンス重視の挙動へ切り替わります。「PIOGGIA(雨)」モードを備えていることは、公道走行を前提とした市販車であることを示しています。

比較項目ウラカン STOウラカン EVO RWDウラカン ペルフォルマンテ
駆動方式RWDRWD4WD
最高出力640 CV610 CV640 CV
最大トルク565 Nm560 Nm600 Nm
乾燥重量1,339 kg1,389 kg1,382 kg
0–100km/h3.0 秒3.3 秒2.9 秒
最高速度310 km/h325 km/h325 km/h
主な空力装備コファンゴ、固定式エアロ、3段階調整式リアウイング標準的な固定式エアロALAアクティブエアロ
主な性格サーキット志向の公道モデル後輪駆動のロードモデル4WDとALAを備えた高性能モデル

※数値は各モデルのランボルギーニ公表値です。乾燥重量であり、実際の車両重量とは異なります。
※0–100km/h加速だけを見ると4WDのペルフォルマンテが速い一方、STOは軽量化、ブレーキ、固定式エアロ、後輪駆動によるサーキットでの操作性を重視しています。

まとめ

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写真出典:Lamborghini

ウラカン STOは、スクアドラ・コルセがレース活動で培った知見を反映しながら、公道走行可能な市販車として開発されたサーキット志向のウラカンです。

640CVの5.2リッターV10自然吸気エンジン、後輪駆動、乾燥重量1,339kgの軽量ボディ、専用エアロダイナミクス、CCM-Rブレーキを組み合わせています。0–100km/h加速だけで比較すれば4WDモデルのほうが速い場合もありますが、STOは単純な直線加速よりも、ブレーキング、旋回性能、空力バランス、ドライバーとの一体感を重視したモデルです。

また、ボンネット、フェンダー、フロントバンパーを一体化したコファンゴや、大型リアウイング、ルーフエアスクープなど、機能を外観へ明確に表現したデザインも大きな特徴です。

ウラカンシリーズ最後のV10搭載車ではありませんが、電動化が本格化する直前に生まれた、ランボルギーニのV10自然吸気時代を象徴する一台であることは間違いありません。日常性や快適性よりも、レース車両に近い雰囲気とサーキット走行時の体験を重視する人に向けた、非常に個性的なウラカンです。

※本記事の性能値はランボルギーニ公表値です。実際の加速、制動、最高速度は、路面、タイヤ、気温、車両仕様、運転条件などによって異なります。
※装備内容は販売地域、年式、オプション構成によって異なる場合があります。
※公道では法定速度と交通法規を守り、安全な運転を心がけてください。

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